ラブコール

生きる・はたらく・表現する

pha『しないことリスト』を読んで考えたこと

 

しないことリスト (だいわ文庫)

しないことリスト (だいわ文庫)

 

根が怠惰にできている私にとって、お守りのようなものになりそうな本です。

自分のやりたいことを無理のないペースでやる

これをモットーに生きていこうねと自分と約束しました。ギラギラしたくないんです。それに対して、たとえば「甘い」とか、人がどう思おうと関係ないです。「やりたいこと(ほんとうにやりたいこと)しかしない」ために知恵を絞ります。以下、私がこの本を読みながら考えたこと3つです。 

 

頑張る姿を人に示す必要はない

なんか気づいたんです。「起業」とひと口に言ってもさまざまな層があるなと。

私はほんとうにぼやぼやした人間で、自分が「起業」しようとしていることに、動き始めてから気づきました。そして驚きました。自分がそれまで認識していた「私」と「起業」とはどんなことがあっても結びつきそうにないものだと思っていたからです。

どうやら私の中での「起業」のイメージは、大きな社会課題を解決するためとか大きなお金を稼ぐためとか、何か大きなものに向かって一念発起し、一つの目標に向かってがむしゃらにギラギラと走り続けるものだったようです。

でも私がしたいと思っていたのは、ただ「好きなことをして生きていくこと」でした。社会のためとか誰かのためとか、結び付けようとすればいくらでもできるけれど、根本はただ好きなことがしたいからそれを可能にしていきたいということ。そしてできればそのために無理したくはないなあ、というのが本音です。

それも「起業」のうちに入るのかもしれないけれど、私の中ではどちらかと言うと、「ナリワイをつくる」に近い。ナリワイをつくるって、もっと肩の力を抜いた楽しいもののイメージで、それでいいじゃん。裕福になりたいわけではない。家を持たなくていいし、老後資金や教育資金を貯めるためにいまを犠牲にするつもりもない。慎ましく楽しく生きられたらそれでいいんです。

35年ローンだなんてとんでもない

つい最近、知人と話していて、住宅を購入するために35年ローンを組む、という発想が自分の中に全くないことに気づきました。知人は住宅関連の仕事をしています。彼は「本当にいい家を提供する仕事をしている」と言っていました。彼の話を聞いていると、35年ローンと光熱費のトータルが安く済む、というフレーズが出てきました。そのとき私は「35年ローンって時代にそぐわないんじゃないか」と思ったのです。

そのときはなんで自分がそう思ったのか、うまく説明がつきませんでした。でもこの本を読んで腑に落ちました。時代、という大きなものは私には分かりません。ただ「ミニマリスト」とか「持たない」ことを美徳とする人が多い世の中なのに、その中で35年ローンというものはあまりにも不似合いに私には思えたのです。もちろん、そうじゃない人もいます。私の周りにも20代で新築の一戸建てを購入した友人が何人かいます。だから、何が正しい、とかはないのですが、私は自分が感じた違和感を大事にします。

大人になることは嫌なことを我慢することではない

このまちで生きることは、このまちの人間関係や利害関係を把握してその中でうまく立ち回ることだ、と思いつつあった自分に気づきました。でもそんなことはないです。私はそうしたくありません。大義のために自分を犠牲にしたくない。嫌なことは嫌だ、苦手なことは苦手だ、と自分で認識して、無理をせずに楽しく生きる道を選ぶことにします。

 

この数ヶ月、必死に生きてきたけれど、小休止しつつ「本当にやりたいことは何か」自問してみると、原点に返ることができました。忙しくすることは私にはあまり向いていないです。「必死に」なんてあまり似合わない。ぼやぼやとほほほと笑って生きるのが性に合っている気がします。

やりたいことが増えすぎるのも考えものです。やりたいことがたくさんあったっていいけれど、全部やろうとしないことです。これをやりたいな、あれもやりたいな、とワクワク夢を膨らませるのは楽しい。だけど実際に行動するときにはシンプルにする。その方が動きやすくていいな、と私は思います。

余計なものは削ぎ落して、新たなものを受け入れられるような余白を持って生きます。